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最愛の子のAのレビュー・感想・評価

最愛の子(2014年製作の映画)
3.8
辛い。誘拐に加担してしまった罪の意識に子へ注いだ愛情が圧勝してしまうという。その捻れは理解できなくもないが、捨て子という可能性が僅かでもあるのだから育ての親である私のものだという歪んだ理論を弁護士たてて主張する厚顔無恥っぷりが恐ろしい。
地味に弁護士の卵の境遇もなかなか苦しく、作品をさらに引き締める。
自分が子を誘拐された側ならばどんな事情があろうと決して相手を許すことはできないだろうし、己の境遇を受け入れられない気がするのだけど、子のためを思えば変われるほど親は強いのだろうか。あのフィクションであろう衝撃的なラストの後、ベースとなった実際の映像をどんな気持ちで見ればよいのか分からなかった。
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