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最愛の子のHIROのレビュー・感想・評価

最愛の子(2014年製作の映画)
4.3
いつか観ようと思いつつ、「重いだろうなぁ……」という感覚がついつい観ることを先送りにさせていた作品。

実話をもとに作られた作品ということもあり、観ていて感じる切実さはとてもキツかった。
実の父に連れ戻される途中、泣きながら「母ちゃん!」と叫び、誘拐犯の妻を求める子ども。
実の両親はどんな思いでそれを聞いていたか。隠されていた事実を知らなかった誘拐犯の妻がどんな思いで追いかけたか。

その後の展開も複雑で、観ていて胸が詰まる思いを何度も感じた。

血の繋がりが本当にすべてなのか。
もちろんそれは大切。でも、赤の他人であれ、繋がりを一度築いた関係がそう簡単に切れるはずもない。

この問題だけではなく、国の政策に翻弄される人々が沢山いること(中国だけでなく)を、そしてそれは他人事では無いことを実感できた映画でした。

もっと多くの人に観てほしい作品です。
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