たぶ

最愛の子のたぶのネタバレレビュー・内容・結末

最愛の子(2014年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

辛い境遇。誰かの自分勝手のせいで、世の中が歪み、周囲の人を不幸にしていく。
もちろん誘拐しちゃうほうが悪いに決まっているが、どこか社会や政治がうまくいっていなからこういう事件がおきるとも言える。

実の子はもちろん、実の子ではないにしても、子供への愛情ゆえに全力でボロボロになりながら行動していく姿、映画「八日目の蝉」を想起させる構成。

キャストにビッキーチャオって書いてあるのにどこに出てるの?って思ってたら後半の主役だったのね。
公安で床にしゃがみ込んで、泣きながら尋問されている姿がなんとも惨めで可愛そうで、あっという間に後半の誘拐した側に同情してしまう素晴らしい演出にアッパレ。
終盤、こっそり会いに来たビッキーチャオが「别让孩子吃桃,他会过敏(桃は食べさせないでね、アレルギーだから)」というシーン。これまたぐっと来る。
最後にビッキーチャオが懐妊していることが発覚することで、最後の最後で、もう感情的にお腹いっぱいなのに、複雑な感情を強いられる。世の中、いろいろうまくいかないと嘆いてしまう。
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