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たかが世界の終わりのkattyのレビュー・感想・評価

たかが世界の終わり(2016年製作の映画)
4.2
学校の窓から入ってきた鳥が、外に出ようと必死に飛びまわるなかで何度も何度も窓ガラスにぶつかり、死んでしまったのを思い出した。どんなにもがいても、必死に出口を探しても、見えない壁にぶつかってしまうし、いくら周りが必死に助けようとしてもこれっぽっちの力にもならない。こちらの思いは何にも伝わらない。仕方がないと割り切るには、あまりにもしんどいことばかり。

いつまで経っても噛み合わない会話。それでも苛立たしさを感じなかったのは、たぶん登場人物一人ひとりの背負っているものが、ところどころに垣間見えだからだと思う。終始続く閉塞感、音楽に救われた。
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