自身の余命がわずかなことを告げるため12年ぶりに家に帰ってきたルイ
待っていたのは…
息子のことを理解しようとしないけれど深い愛情を注ぐ母親
成功した弟への妬み、劣等感、そして怖れからルイを攻撃する兄
一番ルイと話せそうなのにすぐに夫に会話を遮られる兄の妻
他者から聞いたイメージだけで兄に憧れている妹
多分彼女だけがわかっていないのかな
愛は確かにあるのに憎しみや怯えが入り混じって感情が昂ぶってしまい大事なことから逃げ続ける会話が続く
家族であってもわかり合えないつらさ
この後深く後悔することになるだろうこの家族のことを考えるとやりきれない気持ちになる
この家族が特殊なわけではなく誰もが身に覚えのあるような複雑な感情を役者の会話と表情、所作だけでこんなにも的確に表現し惹き付けさせる監督の才能が眩しい
音楽の使い方もすごく良くて感情に揺さぶりを掛けてくる
ずっと胸が締め付けられる思いの99分間だった