公開当時から6年が経って久しぶりに見た。ギャスパー・ウリエルが亡くなってしまって映画が意図されたよりもシリアスなものに変わってしまったと思う。
公開した時はアントワーヌがなんであんなに捲し立てるのがわからなかったけれど、今見ると怖くて吠えるしかなかったことがわかったし、ルイもルイで、気取って見えてしまうし、12年帰らないのはやりすぎだろうという、ルイ意外の人たちの気持ちもわかるようになった。
最後の鳥は、主人公の姿でもあるだろうし、失われた時間が死んだという解釈もできると思った。円熟した監督がこういう映画を撮ったら説教くさくなっただろうけど、ドランとギャスパー・ウリエルが撮ったことによって、こんなに素晴らしい作品になったんだと思う。