シュンギク

道頓堀よ、泣かせてくれ!DOCUMENTARY of NMB48のシュンギクのレビュー・感想・評価

1.5
中途半端。

NMBファンにとっては感動も目新しさもないし、NMBを知らない人への入門編としても不親切。
そしてなによりドキュメンタリーとしても、1本の映画としても面白くない。



映し出されるさまざまな要素のひとつひとつがブツ切り。決して時系列に沿っているわけでもない。
1本の映画の縦軸として詩を読む須藤のシーンがたびたび挿入されるが、唐突感は否めず。縦軸としても成立していない。

雑な映像編集で間延びしたシーンも多いし必要性が感じられないシーンも多々あり。同じことを何回も説明したり、不要なテロップを入れたり、逆に必要なところではテロップを入れなかったり。本当にまとまりが感じられない。

ライブシーンやPV映像も良いところで編集されているため音楽を楽しむこともできない。



選抜メンバーになることを目標に5年続けていたメンバーが、感慨もない疑問の残るかたちで選抜入りし、NMBを辞めることを止めた。
そして一方で辞めたメンバーは夢に向かって歩き始める。

...という意味深っぽいラストで、この作品は唐突に幕を閉じる。



「アイドルは消費される廃棄物」、「性を切り売りされる歪な存在」としての描写がたびたびされてきた今作。それならそれでそのテーマに向けてうまくまとめて欲しかった。制作側やファンに求められているものと、監督が描こうとしているものがことごとくマッチしておらず。また描きたいものをきちんと表現する技量が足りなかったように思える。残念。