『フィフスエレメント』みたいな話なんだろ?と思った人も、騙されたと思って観て欲しい!『スターウォーズ』『スタートレック』『007』を掛け合わせて、『フィフスエレメント』で味付けした様なポップでご機嫌なスペースオペラに仕上がっている。
それもそのはず、原作は1967年から連載が始まったバンド・デシネで、米国のSF小説から多大な影響を受けた作品で、『スタートレック』の同輩、『スターウォーズ』の先輩。
しかも、リュック・ベッソンが子供の頃から大好きだったコミックを映画化するにあたり、美術に招聘したジャン=クロード・メジエールは『フィフスエレメント』の美術も担当した原作の作画者なのだから。
とにかくカラフルで楽しくて、宇宙船も飛び回るし、異星人もてんこ盛り。衣装もいちいちセクシーでキュート。
プレイボーイの凄腕エージェントと、強くて美しい相棒・・・ってのが『007』っぽい。
原作のエピソードだと、ほぼ全編にわたってローレリーヌが活躍するのだが、映画版では彼女のエピソード(酒場のシーンとか)をヴァレリアンに入れ替えたりして、見せ場を分け合っている。
主役の2人は原作のイメージを守りながら、俳優の個性も生かして魅力的。脇役達も味わい深い。
こういう所は、リュック・ベッソンは信用出来る。
まぁ、宇宙船という閉鎖空間で上司から求愛されるなんてセクハラだよな・・・とも観ながら思うのだが、2人が相思相愛というのはファンのお約束なので。