Ryan

ヴァレリアン 千の惑星の救世主のRyanのレビュー・感想・評価

3.8
ヨーロッパ映画史上最高額


ストーリー
28世紀、幾多の種族が共存する宇宙社会。銀河を巡回する若き宇宙連邦捜査官の男は、相棒の女性に恋心を抱いていた。あるとき彼らは、巨大宇宙ステーション「千の惑星都市」をめぐる極秘任務を託される。そこでは、恐るべき陰謀が彼らを待ち構えていた。


主演 デイン・デハーン
監督 リュック・ベッソン


ヨーロッパ映画史上最高額の製作費であり、最も大コケした映画。
制作費は1億9700万ユーロでフランス映画史上最高の製作費。

面白い。
近未来的デザイン性と躍進した星々の思惑や生活風景等、スターウォーズでは描かれなかった部分が多数見られる。
しかし、スターウォーズと違うのは魅力的なストーリーがない事だろう。
大掛かりな映画でありながら、リュックベッソンらしい小回りが効くタイプの物語に「そごじゃない」感は否めない。もっとストーリーはどうにかして欲しかった。

映像技術がとにかく綺麗で繊細。
バブルの模様や水中の技術、宇宙船のデザインはまんまミレニアムファルコン号でSF心をくすぐるモノがある。
これまでのSF映画へのオマージュであり、アバターに影響を受けたリュックベッソンの新世代に名乗り出ようとした映画なのだろう。
今思えばここまで大コケするとは、さすがのベッソンも思ってなかったろうな。

この映画の問題はやはりストーリー。
ありきたりな愛を謳い、ストーリーの中心に愛がいるためその愛から離れられない現象が起きている。
どうせ答えはわかっているのにだ。そこが1番厄介だろう。

主演のデインデハーンとカーラデルヴィーニョの組み合わせは個人的に良かったと考える。
その他にまさかのリアーナやイーサンホーク、クライヴオーウェン等かなり豪華なメンツであった。

青年期からの憧れ的作品であった「ヴァレリアン」
これはデヴィッドリンチの「デューン」と同じ捉え方をして、いつかドゥニヴィルヌーヴみたいな監督がリメイクしてくれる事を願う。
Ryan

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