ShigeakiMiyano

猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)のShigeakiMiyanoのレビュー・感想・評価

3.5
「・・・新世紀」のレビューは割愛して
リブート版三部作の締めくくりである
「・・・聖戦記」についての記述

「・・・創世記」で自由を得たエイプ族
森の奥にコロニーを作って静かに暮らして
いたのですが、疫病の猛威を耐えわずかに
生き残った人類も生存のため必死だった
再び勢力を取り戻すため必要となる電力を
得るべく森の奥にある発電所を再稼働させようとエイプのテリトリーへ踏み入った
互いに交わらぬ事で保たれてきた平穏が
音を立てて崩れて行く…

実験用として虐待を受け続け人間への復讐
に駆られたコバの反逆を軸に人類とエイプ
決定的な決別が描かれた前作
必死に和平を模索するリーダーのシーザー
と理解を示す人々との繋がりが一縷の望み
だったのが脆くも崩れるのが印象的でした

それから数年、新たな新天地を探す
エイプたちのコロニーに迫るのは
猿たちから覇権を奪還しようとする
大佐率いる武装組織その中にはコバ一派の
残党が寝返って人の配下になった猿も
加わっていたりします
執拗にリーダーのシーザーを付け狙う
大佐はついにコロニーに潜入して彼の
家族を殺してしまうのです

妻子を殺され怒るシーザーは群れを新たな
森へ向かわせ数頭の仲間と共に大佐たちを
追って行くのです

新世紀はG・オールドマン、今回は大佐役
W・ハレルソンが人類側でゲスト出演って
豪華ですね〜

狡猾な大佐はシーザー不在のエイプ群を
拿捕し野営地で強制労働をさせていた
人間側にも変異し新たな脅威となった
ウィルスや大佐を反逆者とみなし討伐の
為に迫る正規軍など問題が山積でした

大佐への復讐心に囚われたシーザーを
己の中にコバの影を見て悩むのです
なんと言っても圧巻なのはシーザーの
表情の変化です、A・サーキスが担当する
モーションキャプチャで描かれる豊かな
喜怒哀楽はそれだけで雄弁に全てを語って
いるようです

人同士の激戦が幕を開ける中で決死の
脱出に挑むエイプたち、そんな最中に
対峙するシーザーと大佐は思わぬ展開を
見せるのです

物語のラスト、無事に新天地へ辿り着く
エイプたちを見守るシーザーの満足げな
表情は暖かく穏やかでした
長く苦闘の道を辿って来たシーザーの
旅は終わりを迎えます
そして新たなストーリー “ キングダム “
へと紡がれて行くのです!
ShigeakiMiyano

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