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ハンナだけど、生きていく!/ハンナはいつも、アイされたいのCHEBUNBUNのレビュー・感想・評価

1.5
【グレタ・ガーウィグの自由な動き】
『バービー』でグレタ・ガーウィグがまた注目されたのでマンブルコア時代の作品『ハンナだけど、生きていく!』を観た。MUBIが比較的マンブルコア映画を取り上げているので気軽にキャッチアップできたのはありがたいところだ。

『DANCE PARTY,USA』の時も思ったが、マンブルコア映画のオープニングタイトルはオシャレかつ、YouTube動画作りに参考となるものがある。黄色背景に青字グラデーションでスタッフ名を記述し、赤いハートを添えていく。このタイトルに惹かれたのだが、映画はいまひとつであった。原因は明白で、ドキュメンタリータッチとただ撮っただけを履き違えているように思えたからだ。ひたすら男女がいちゃつくのだが、映画としての空間を感じないので、自分の近くでいちゃついている男女を延々と見せつけられるようなノイズにしか思えなかった。一応、若干白飛びした窓の近くで、凝視した先に、地面で転げている男がいるみたいなカットによる演出は映画のような観応えはあるが全体的にノレない作品であった。グレタ・ガーウィグ監督作における自由な女性の動きのルーツがここにあったといった印象ぐらいしか残らなかった。
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