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ブラインド・フューリーのHKのレビュー・感想・評価

ブラインド・フューリー(1989年製作の映画)
3.0
ルトガー・ハウアー(当時45歳)は『ウォンテッド』ではランダル銃を手に『拳銃無宿』のマックイーンの子孫を演じていましたが、本作では仕込み杖を手に勝新の“座頭市”のアメリカ版を演じています。勝プロの許可もとったとか。
座頭市といっても按摩じゃなさそうなので何で食ってるんでしょうか?

ベトナム戦争で視力を失い九死に一生を得た主人公がなぜかベトナム人に剣術を習い盲目の仕込み杖の達人となる怪しさ満載のB級アクションです。
ハウアーのキャラは外見も内面も思ったよりPOPでライト。
けっこうギャグもかまします。
肝心の殺陣はキレが無く大味ですが本家と比べるのは酷というモノ。

座頭市は賭場でよくサイコロのイカサマを見破ってましたが(見えないので見破るとは言わないか)、本作ではカジノのルーレットの大掛かりなイカサマを暴いたのには笑えました。盲人の常で耳がいいとはいえ、電子機器の音まで聞き分けるとはサスガ。
(でもハウアーは勝新みたいに耳をひくひく動かせないようですね)

クライマックスで唐突に出てくるショー・コスギとの一騎打ちの電気ビリビリは007テイスト。
ツッコミを入れ出すとキリがない展開なので、ツッコまずに鑑賞しましょう。
でも私はやっぱりハウアーは悪役の方がいいですね。

ビックリしたのは敵役の1人が体を真っ二つにされロープウェイから奈落の底に落ちていくシーン。
ここは『SW/ファントム・メナス』のダース・モールの例のシーンでパクられてますよね。こちらの方が10年も早い。
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