『サイボーグ009』（原作;石ノ森章太郎）と『デビルマン』（原作:永井豪）の異色コラボアニメ。石ノ森と永井は師弟関係にあるとは言え、なぜこの組み合わせなのか……？
いささか疑問は残るが、見どころは多い。
例えば、003の分析した敵の弱点のデータを004が受信して攻撃するなど、今風にグレードアップされた数々の描写には驚かされた。さらに加速装置と自己修復能力を兼ね備えたハイティーンサイボーグ、悪魔と人間と機械の融合したサイバネティックデーモンなど新たな強敵たちまで登場する。
ストーリーも、009とデビルマンが誤解から争い、やがて和解し、力を合わせて共通の敵に立ち向かう展開は当然なんだけど、最後まで二転三転して、まさにお腹いっぱいの内容となっている。
それでいて、ちゃんとそれぞれの原作へとつなげて終わるからすごい。
今作は、スタッフの『サイボーグ009』、『デビルマン』への愛が隅々にまで満たされていることは間違いない。二大傑作をハイクォリティで現代に蘇らせたイベントムービーの快作と言えよう。両作品のファンならば必見だ。
オマケして4.0。
