このレビューはネタバレを含みます
遂に見たぞ、サウルの息子。見よう見ようと思いつつ、評価が高くてヘビーそうだったから構えていたので、なかなか手をつけられなかった。
ゾンダーコマンドがどんなふうに仕事をさせられてきたのかは文章でしか知らなかったけれど、映像で、しかもこんな体験しているようにして見ると、ズンとくるものがあった。音が苦しいね。
たまたま息子の死体を見かけたなんてことがある?しかも父親はだいぶ働いてて息子が今ガスチェンバー?と、強引設定をやや感じていたけれど、いやまさか、サウルの息子じゃないとはね。その方が自然なんだけれど、サウルの行動原理にさえなってたから思いもよらなかった。
どう理解したらいいものかとネタバレサイトを少し見たら「それが生きる希望だった」との旨の意見を見て、なるほどなと思った。それが蜂起する仲間へろくに手を貸さないほど狂信的になるのも、またゾンダーコマンドとしての暮らしあってのことだったのかもなと。
ハンガリーは特に被害の多かった国の一つ。その重みが十分に感じられた、ある種の記録映画のような良い作品だった。