桜坂劇場にて、『サウルの息子』を観てきました。
始まった瞬間にあ、しまったなという感覚。この映画を観るための心の準備が、生半可なものでは足りなかったと痛感しました。
今から観る人も多いとおもうので、内容に触れない感想を。
肉体を消す、感情を消す、欲求を、人格を消す、それらはすべからく人間の死なのだと感じました。映像の感触がとても新しいので、わたし自身も消すことに集中していたと気づかせてくれるラストシーンで、すごみがありました。だれもが楽しめるものではないけれど、だれもがなにかを考えることができる、すごい映画だとおもいます。