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ロブスターのwksgknchのネタバレレビュー・内容・結末

ロブスター(2015年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

是非とも、何はともあれ観て下さい。
損はしないはず。はず、です。多分。

監督はヨルゴス・ランティモス
聞いたことあれば相当な映画通でしょう。勿論私は初耳。脚本・製作も担当。

出演者が豪華だということがこの監督の業界での注目度の高さをあらわしている。

ストーリーは一言ではいえないけども、色んなものを突きつけている映画。
独身者は施設に送り込まれ、45日以内にパートナーをみつけ、その後も段階を経て合格?すると晴れて社会へ戻れる、失敗すると希望する動物にさせられる、そういうディストピアな近未来的の物語、ジャンルはコメディ!

結婚・友情・仲間・社会・男女・人間・生物・人生、それらがヨーロッパらしい風刺というか、そういうギャグなんだとも言える物語 で観るものに問いかけているような映画(私はそう感じた)。
映像・構図は綿密で、綺麗だし、何か色々考えているのかも、何回も観に行く人がいそう、そんな感じ。時折謎のスローがあったり、外の人達がほぼ出てこないのも彼等との社会的な隔絶をあらわしているのかなと。
煩わしい説明台詞が無いのも好感、謎のまま物語は進んでいく、そういう意味でも鑑賞者へ様々な深読みを誘うように導いている。

主人公はピュアで臆病で思索にふけてしまうような性格、そういう人が社会的に敗者とされる設定はゾッとした。職業建築家、ドキッとしたわ、笑えない。。
私は寧ろ社会にそぐわない者(程度の差こそあれ)こそが社会を変える発見や発明をすると思っているので、この物語は映画だけの世界であって欲しいなと。
(そうではないニュースばかりが目立つので不安でしょうがない)

最後のエンドロールのBGM、意味深です。
観た人自身の境遇において、色んな感じ方があるはず。
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