変な映画………。
「パートナーがいない人は矯正施設に入れられ、45日間でカップル成立出来なければ動物にされる」というコンセプト以上の情報が入ってこない。
奇想天外な物語で予想もつかないので観ている間は興味が持続したが、あまりに極端な内容なのでイマイチ乗れなかった。
そもそも何故「パートナーがいること」が正とされているのかもよく分からない。
少子化対策として子供を作らなければならないならまだ分かるが、子供の有無は特に問題とされず、とにかく同性でも異性でもパートナーを作ることを強制される、奇妙で合理性の欠く価値観で成立している社会だ。
それに反発し、「パートナーを作ってはならない」ことを教義に掲げる反政府組織も登場する。
こちらはこちらでまた極端で、その組織内で性的接触をしようものなら厳しい体罰がくだされる。
しかもこの世界では恋に落ちる条件に互いの共通点が必要なようで、とにかく「条件」「ルール」に縛られた不自由な社会のため、観ていて苦しくなってしまった。
これならもういっそ猫にでもなって、悠々気ままに暮らした方が幾分かましだろうと思う。
実際、矯正施設の外の森で、元人間であるだろうクジャクやフラミンゴが素知らぬ顔で歩いていた。彼らはついに自由で美しい人生を手に入れたのだろう。
キャストがひたすら豪華でそれも謎な雰囲気を作っていた。
