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ロブスターのkojikojiのレビュー・感想・評価

ロブスター(2015年製作の映画)
3.5
No.1613
2015年 アイルランド/イギリス映画
監督はヨルゴス・ランティモス

 少子高齢化への警告なの?
子供が少なくなり、人類の未来が見えなくなったら、こんなこともあり得るだろう。
中国なんか、人口抑制で一人っ子政策なんかやったんだから、その逆も充分考えられる。

 この話はもっと先があって、独身者はホテルに入れられ、42日間のうちにパートナーを見つけなければ、動物にされてしまうのだ。
笑ってしまうような物語の設定だが、主人公のデビィット(コリン・ファレル)なんか「ロブスター」になりたいと言い出すんだから、どこまで「おふざけ」やるのかと思っていたら、実に真剣な話なんだ。
出演者はほとんど笑わない。「生」に対する執着が希薄のようにも感じるが、案外死ぬとなると大声出すからそうでもないのだろう。

 今日は仕事を終えて、まっすぐ家に帰ってすぐに観た。このパターンはだいたい一回は眠たくなるのだけど、この映画は最後まで一気に鑑賞したから、面白くはあったのだ。
だいたい、この監督の作品はどう展開していくか全くわからないから、ウトウトなんかできるわけがない。😄

 それにしても、コリン・ファレルって変な役者だなあと思う。「聖なる鹿~」のスティーヴン役は「変」の極みだけど、この映画のデヴィットも相当「変」だ。映画自体が「変」だから仕方ないけど、二枚目だけに尚更異様に感じる。この人、何故こんな役を引き受けるのか不思議に思ってしまう。多分相当体重を増やしている。無様なお腹は役作りのためとしか思えない。
脚本読んで自分をぶち壊したいう衝動に駆られるのか、やっぱり役者なんだろう。

 因みにこの映画の分類は「SF恋愛映画」だそうだ。SFといっても広がりは村落レベル。狭ーい感じ。でも、しみったれた映画なんかではない。曲者(くせもの)の豪華キャストが並んでいる。

 ・レイチェル・ワイズ
 ・ジョン・C・ライリー
・ベン・ウィショー
・レア・セドゥ

ということで、コリンと誰が恋仲になるのか、そして、二人の恋の行方は?
ラストの意味が、自分ではこうだろうと思っているが、皆さんはどう解釈するのだろう?それは観てのお楽しみということで。

追伸。
そういえば、この監督の作品はどれもBGMがすごく効果的でいい。ちょっと変わった音を聴かせてくれる。この映画なんか特に。
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