志麻凛

バラキの志麻凛のレビュー・感想・評価

バラキ(1972年製作の映画)
3.4
本日は、土用の丑の日って言うことで、うなぎ!と言いたい所ですが、バラキを鑑賞。綺麗な韻を踏めてないのが、お恥ずかしい所です。まぁ今作自体、鰻重にかかってる山椒ばりに刺激があります。なので、今作は鰻重そのものと言っても良いかも。


って事で、刑務所内で送り込まれた刺客に殺される前に感想を書き終えます。

今作の構造上、現在から始まり過去を辿っていく。そこで、どうバラキがマフィアの道を歩んできたバラキの半生を見せる。看守の目があるに関わらず、囚人をボコボコにする事を筆頭に、序盤でバラキの強気な姿を見せてるので、その後に描かれる半生が映える。この流れが理にかなっていて良きです。

半生において、バラキが裏社会に果敢に向き合うのですが、その礎として行われた血の契約が実にマフィアらしくて、ゾクゾクしました。「ベン・ハー」の例の盃シーンくらいのゾクゾクだったかも。そこからの時に残虐で、時に悍ましいバイオレンスな日常から、ジェノベーゼに対する醜悪さがグツグツと沸騰していくのが面白かったです。これは自分に対してですが、昔のマフィア事情の見識を広くしてから見たら、見方がまた変わるんやろうな、と思いました。
志麻凛

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