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母の残像のetcetranのレビュー・感想・評価

母の残像(2015年製作の映画)
3.9
残された男達には
「母(妻)の死」の輪郭がぼやけていて
掴み所がないままだった。

多感で内気な弟のコンラッド。
彼の感性と文才には感銘した。
チアリーディングの女の子の尿が流れてきたとき
そっと涙する彼が印象深かった。
「生」の感覚に触れて
こみ上げてくる感情だったのだろうか。

コンラッドが問題なようで
実はお兄ちゃんも父もどこか寂しげで苦しそう。
そんな彼らの
「母(妻)の死」と折り合いをつける様子が静か。
作品の品の良さ、センスの良さが心地よかった。
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