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アクアマンのkのレビュー・感想・評価

アクアマン(2018年製作の映画)
4.0
サメ映画として鑑賞しました。
試写会で一足お先に観させて頂きましたが、感動で涙が止まりませんでした。アクアマン(ジェイソン・モモア)やその周囲を固める魅力的なキャラクター、ストーリー、演出などは私の方から殊更に誉めなくとも誰もが絶賛しているのでその素晴らしさはお分かり頂けるはずです。
私が注目した点、それはやはりサメです。今までのどんなサメ映画ですら成し得なかったことを軽々とやってのけてくれました。レーザー砲を搭載した騎乗型兵器としてサメを描くなんて、まさに天才の所業です。しかもそんなレーザーシャークライダーが沢山出てくるんです。万単位です。これまでのサメ映画でも一画面に大量のサメを登場させるという演出はありました(シャークネードやシャーク・スウォーム、ブルーサヴェージ セカンドインパクトなど)が、史上最多と言っても過言ではないでしょう。サメの軍勢が甲殻類の軍勢と正面衝突するシーンには歓喜のあまり気を失いそうになりました。
戦争シーンの俯瞰のショット、まるで砂つぶのような点々にカメラが寄っていくと、それは全部サメで、しかも人が乗ってて、なんか鎧で武装してて、レーザーを撃つ瞬間が1匹1匹しっかりと描かれています。CGの描写を雑に済ませるなんてことは一切ありません。もちろん『アクアマン』はいわゆるサメ映画でないことは百も承知ですが、この作品をサメ映画と考えなければ私のサメ映画の概念が崩壊してしまいます。あんなヤバいサメを出されたら、「私が観てきたサメ映画とは…?あんなクソCGのサメをちょこっとだけ出しておいてサメ映画を名乗っていた映画的な何か達とは一体…?」という疑問が止めどなく溢れ、やがて精神と身体がバラバラに崩れ去ることになるので、『アクアマン』はサメ映画とさせて下さい。
もちろんサメ以外の海洋生物も大変なことになっていて、クライマックスには「この映画頭おかしい」と確信せざるを得ない展開がやってきます。まさに『闘うアクアリウム』です。しかし、この海底のバトルフィールドを埋め尽くす異形の生物全てに共通する点こそ、最も注目されるべきでしょう。そうです。吠えます。およそ吠えるなんて有り得ない生き物まで、アトランティス人の謎技術で吠える仕様になっています。もちろん、サメも。『吠えるサメ』という存在は、ある意味でサメ映画が犯した最悪の過ちであると同時に、最大の功績であると言えます。あなたは吠えるサメと吠えないサメ、どちらがカッコいいと思いますか?答えは1つですね。ガオガオ吠えまくるサメ、沢山出ます、しかもレーザー撃ちながら!!とにかく感謝したい。ありがとう『アクアマン』!!
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