YasujiOshiba

水着の女王のYasujiOshibaのレビュー・感想・評価

水着の女王(1949年製作の映画)
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ナギちゃんのリクエスト。コスミック出版から出ている10枚組DVDにて。

エスター・ウイリアムズがめちゃ可愛かった。水泳で腕の筋肉が太いんだよなというと、ナギちゃんが踊りで筋肉ついたんじゃないのかだって。その彼女も、最後の水中ショーを見てああやっぱり泳ぐ人なんだと納得。でもそれは同時に、エスター・ウイリアムズのダンスの出来がよかったということでもある。

もちろんド派手なステップを踏むわけじゃない。でもリカルド・モンタルバンとの踊りはさすが。"Baby, It's Cold Outside"なんて、ベティ・ギャレット&レッド・スケルトンとのダブル・シチュエーションが見事に噛み合っていて、一方が追う男と逃げる女なら、もう一方は逃げる男に追う女という組み合わせで、おおいに楽しませてくれた。

スクリーンで水着を披露する映画でもあるのだけど、同時にラテンのナンバーで楽しむ映画でもある。ザビア・クガート(Xavier Cugat, 1900-1990)が本人役で自らの劇団を率いて登場。カメオどころじゃなくて重要なパートとなっている。あのラテン音楽のクラブも「クガート(Cugat)」だしね。

車も衣装も踊りも音楽も、ああかつてこんな時代があったんだなと思わせてくれて実に楽しい。ほんとうにそんな時代があったとは思わないけれど、少なくともスクリーンには焼き付けられているリアルな時代。これぞ映画。だから映画。やっぱり映画。

楽しうございました。
YasujiOshiba

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