近本光司

この世界の片隅にの近本光司のレビュー・感想・評価

この世界の片隅に(2016年製作の映画)
3.5
呉のまちに連日連夜爆弾が降りしきる描写に、八十年後のガザの現在が重なる。あの戦争のころ、ユダヤの民はむしろ殺戮される側にいたわけだ。七年振りくらいに再見したのだが、すぐれた映画はこうしていつの時代もアクチュアリティと共鳴してゆく、していってしまうものだと思う。この世界のどの片隅にも、もう二度と原子爆弾が投下されないことを祈る。本当に。