一条律

湯を沸かすほどの熱い愛の一条律のネタバレレビュー・内容・結末

湯を沸かすほどの熱い愛(2016年製作の映画)
1.0

このレビューはネタバレを含みます

申し訳ないが、こんなにも倫理的に破綻している映画を感動作として受け入れてしまう人間の心情が理解出来ない。

え、控えめにいって、やばない??笑
って思ったのが第一感想。

まず、脱衣で制服を取り戻すシーン。
そんなんで制服が返ってくるわけがない。
むしろ、いじめは悪化するし、杉咲花も異常者として先生に扱われ、いじめ問題が表面化しても、お宅のお子さんにも問題がありまして…と言われてしまうパターン。
なのに裸になったことで、いじめ問題が解決している。
宮沢りえは自分がいなくなった後のために、我が子には自分で自分の居場所を作って欲しかったんだろうが、教室で突然脱衣する人間と誰が友達になりたいと思う?
何の解決にもなっていない。
女児の下着がチラホラ出てくるが、下着も展開も監督の趣味だったのではと疑ってしまうほどだ。

次に実の母親と会うシーンも嫌がる我が子を放り投げ、車で走り去る。
押しつけばかりで、子どもの気持ちを考えない行動が賞賛される日本の教育の風土には辟易する。
また、将来、実の母と会った時のために手話を教えていたことは素晴らしいと思う反面、杉咲花はずっと実用性を感じ得ない状況でもしっかり勉強をしていたのだなと思うと、作り話感がある。
普通は手話なんてマニアックなもの、理由がなければ勉強しないだろう。

そして極め付け、一番イカれているのは、銭湯で遺体を焼いた上で、あたたかいね〜と言いながら、入浴するという何ともキチガイなラスト。
一言言わせて頂きたい。

法律違反だろ!!

何も感動しない。むしろ百歩間違ってそれまで感動してたとしても、ドン引きすぎて全てが崩れるラストだ。

Filmarksで十万マーク以上のレビューが良い順に並べ替えると今作が一番上に出てくるが、観る側の価値観、大丈夫か?と声を大にして言いたい。
こんな作品に星4.1もついているのがホラーすぎる。

何をどうしてこの脚本にオーケーが出たのか不思議で堪らない。

感動どころが、無駄な時間を過ごしてしまったことに私も窓ガラスを割りたい気持ちになった。

色んな意味で沸かせてくれる作品だ。
銭湯だけに。
一条律

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