なおー

湯を沸かすほどの熱い愛のなおーのネタバレレビュー・内容・結末

湯を沸かすほどの熱い愛(2016年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

日常に溶け込むさまざまな景色をスクリーンで観てみたかったなと第一の後悔。

タイトルから、勝手にずっと大人の恋愛ものなんだろうなぁと何となく敬遠してしまっていたのですが、湯を沸かす…なるほど銭湯のお話しで家族愛の話だったのか…
あらすじを読むことなく、避けていたことに第二の後悔。

友人から勧められたこともあり、図書館で本作のノベライズを見つけたのをきっかけに小説→映画の順で鑑賞。

"湯を沸かすほどの"という表現が、自分の中でとても引っかかった。家族に対する溢れるほどの愛が、ぼんやりと、気にも留めない存在として表現されているのかもなぁと勝手な解釈。
それはラストの煙突から流れる煙だけでなく、家族団欒の場である食卓でのしゃぶしゃぶの湯気、西伊豆で食べた茹で上がったばかりのタカアシガニ、ママを寒い中ずっと待って我慢していた鮎子のおしっこ(こればかりはシーン的に言いがかりかもしれない)…色んな愛の形が含まれていた気がする。

ラストシーン、小説で先に読んでしまっていたので正直ギョッとしてしまったんだよなぁ。父親の愛の形は独特で不器用で面白いが、ラストのあれはどう受け止めたら良いのやら。多分客目線で私は受け止めてしまったので、もう少し違った目線で考えたいような…
あ、あと強いていうなら、もう少し父親像を理解したかったのでその尺が欲しかった。
なおー

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