百合ちゃん

湯を沸かすほどの熱い愛の百合ちゃんのレビュー・感想・評価

湯を沸かすほどの熱い愛(2016年製作の映画)
3.7
あれれ、なんか上映してる〜!気になってたのに観てなかったからラッキー!と思ってふらっと映画館に行ったら、エンドロール後にいきなりトークショーが始まり、まさかの監督ご本人が登場😀 監督にとって「家族」を撮り続けること、撮影時の女優さん方のプロフェッショナルさ、監督が大切にしていることなどなど、大変貴重なお話を聞くことができた...!けど、たぶんトークショーがあること知らなかったのあの空間で私だけだと思う...😂なんていうか......ラッキー✌🏻(大丈夫か、じぶん😀)

いやあ、本当にスケールの大きなピラミッド見たなあ!🥹

逃げないこと、立ち向かうこと。最近の社会では、逃げることの大切さが謳われているけど(いやそれもすごく大切と思うよ、命を捨ててしまうのなら逃げたほうがいい)、でも、いろんな「逃げない」形があるのだと思う。その見極めが難しいけど。お母ちゃんは、「学校に行く"ふつう"の子」にしたかったわけじゃなくて、「逃げない子」になってほしかった。自分の子の絵の具でぐじゃぐじゃになった姿や怯えた顔なんて見たら守ってあげたくなる、けど、本当にその子のためになるのは...... お母ちゃんはやっぱりつよい。

鮎子の朝しゃぶしゃぶのシーン......大泣きしました。松坂桃李のラブホエピソードシーンの最後の目、タバコの顔、闇を演じるのが本当にお上手です......。オダギリジョーがハマり役すぎて。そして杉咲花の女優魂。

監督がトークショーでお話していたんだけど、宮沢りえに、病的に痩せるために数日ほしいとお願いされ、タイトな撮影スケジュールだったけど無理くりして5日ほどお休みをあげたら、スタッフたちがハッとするほど激痩せしてきたんだって。まだ激痩せした宮沢りえに会ってないけどスタッフのどよめきを聞いた花ちゃんは、監督のところに来て、リアルなショックを収めたいから、撮影の中ではじめてお母ちゃんに会いたいってお願いしたらしい。その申し出に監督もハッとして、本当はカメラワーク設定とかあるからそれも難しいんだけど、スタッフで力を合わせてそのお願いを叶えて、結果ほんとうにいいシーンになったとのこと。映画ってフィクションだけど、その中でも本物の感情を収めることができることを身をもって学んだとおっしゃっていて、皆さんの映画づくりの情熱にまたうるうるしてしまった。