ぴんゆか

湯を沸かすほどの熱い愛のぴんゆかのレビュー・感想・評価

湯を沸かすほどの熱い愛(2016年製作の映画)
3.1
勧められてずっと見たいと思ってついに見た。

とにかく杉咲花ちゃん、宮沢りえをはじめとして演技派で固められていてそこでまず唸らされる。
そして何をやっても何もできないのにだからこそ格好いいオダギリジョーずるすぎる。一生ヒモしてた方がいいと思う。

ストーリーは都度都度ぐっとくる泣かせどころみたいなところがあっていいのだが、終盤に近づくにつれて日本特有の、特に女性の自己犠牲礼賛みたいなようなものを少し感じ、何とも言えない。
勿論このような生涯を望んでか望まずか送る人は五万といるんだろうが、自分の夢も自分の子供もなく、でも他人のためにずっと生きてきた人生でした。しかもおまけに最後は大病します、それでも幸せですを本人がそう思うのはいいのだが、美談として伝えたいならそれは違うと思った。

またヒロインに見られる、意志の強く行動力がある人特有の厳しさというか激しさ、それが他人の状況に合う場合はいいのだろうが、2分前に本当の親の存在を知らされて今から挨拶に行って来いは苦行にも程があるのではないのか。

ただあと少ししか生きられないと分かった時、自分なら何をするか何を残せるか、そういう観点で見るなら大変価値があると思う。

あと、女性だけの旅行でましてや子供がいる時に見ず知らずの若い男性を乗せるのは地方とはいえ危機管理していなさすぎでは。
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