このレビューはネタバレを含みます
●観客視点
杉咲花さんも宮沢りえさんもとにかくすごくて、演技としてじゃなく、小説くらいスッと入ってきた。
湯を沸かすほどの熱い愛という題名に最後納得する。熱くて温かい心を持った双葉さんが、孤独を感じて育ったけど、お葬式はたくさんの温かい人に囲まれて送られた。
1人の人が関わる人を成長させて、見守って、たくさん与えていたからこそ最後にみんなが与えたいと思うんだと思う。
愛される人ってこういうことなのかもしれない。
●役者側に立ったら?
◯安澄(杉咲花さん)
感情が高ぶるシーンが多くて、その感情は似てるけど少し違うから、その1つ1つに丁寧に向き合って自分から出てくる感情として伝えたい。
学校で下着になるシーンは、ここで負けちゃダメだという気持ちとそんなのできないっていう気持ちがぐるぐるして突発的にした行動だと思う。この突発感をしっかり表現してみたい。
◯双葉さん(宮沢りえさん)
段々と体の自由が効かなくなって、体が病に蝕まれる様が身を削って演じていたからこそ、自分もその覚悟で演じたい。
双葉さんの底知れない温かさは、自分自身の過去の経験から来るものでもあるから、過去の辛い気持ちを自分に落とし込んで、それを超えて人を愛する、人のために動く彼女を彼女として生きたい。
●脚本で伝えたかったことは?
母の強さと温かさ。血が繋がっていなくても心で繋がっていればそこは関係がないということ。
近くにいる人の存在を大切に、改めて意識するべきだということ。