Oto

湯を沸かすほどの熱い愛のOtoのレビュー・感想・評価

湯を沸かすほどの熱い愛(2016年製作の映画)
4.1
蟹と手紙、手話、エジプト、探偵、ヒッチハイカー…が後から効いてくるのとても良かった。

自分は母に見捨てられているのに、自分が産んでいない子を育てあげて、常に他の人のこと考える完璧なお母ちゃんになった双葉さんはほんと強い。子供が親を選べないのって残酷だけど、彼女と関われた人たちは姉妹2人含めて皆幸せそうだった。
「死ぬまでにしたい10のこと」と比べると、最後まで正しさを貫いた母だったと思う。

自分的にピークは
1.安澄が制服を取り返すシーン
2.鮎子が朝食でお願いするシーン
3.父企画の人間ピラミッド
総合すると、2が一番泣きそうだった。子役の伊東蒼ちゃんが強い。オダギリジョーもなかなかのクソ野郎なのにカッコよく見えるから強い。杉咲花もトイレのピエタより愛せるキャラ。
ラストは案外ぬるっと終わったけど、題名から考えるとただの遊び心な感じもする。

自分は映画観て泣かないけど、まぁ皆泣いてて、感動を狙いにいって成功している珍しい映画だと思った。監督はブラマヨ吉田と高校同期らしく、全然ダメで一度は映画界からドロップアウトして、ラストチャンスと思って撮った自主映画が目に止まってこの作品ができたらしい。大器晩成。
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