このレビューはネタバレを含みます
お気に入りの一本に間違いなく入ります。
銭湯屋さんがお商売なのもあるけれど、張り紙やタイトル、最後のシーンともにシャレが利いている( ˊ̱˂˃ˋ̱ )
(監督はタイトルがダサいと言われたとおっしゃられていたけど…そうかな?←舞台挨拶の記事とかいろいろネットで探せます。ぜひ!)
あんな大きな愛はなかなかないぞー!
いじめられてもその場しのぎじゃなくて、ちゃんと学校に行かせるとか(逃げてもいいって選択肢を否定する気は無いけど)、
下着セットとか…
しっかり甘えさせて愛情注いでるんだよなーっていうのが土台にあるからこその叱咤激励と子どもの成長や独り立ちを願う母…。
余命宣告されなくても、元からそーゆー人なんだろうなって思うけれど(さりげなく手話を習得するよう仕向けてるあたり…)
より、余命がつくことにより濃縮されたその時までの記録のような映画。
宮沢りえのお母ちゃんもだけど、杉咲花ちゃんの代表作といえる。
不安そうな役も頑固なところも、当て書きと言われただけに…うまくハマってます。
子役の女の子もすごくうまい…。
映画なので、話の流れだけをかいつまむと〝現実はそんなうまくいかないよー〟と突っ込みたくもなるけど…
普通はあいまいに濁すいじめの切り抜け方とか、逃げちゃいけないことが素直にさらっと描かれてていいな、と。
そのほか、主要人物以外、駿河太郎さんとか…ツボをついたキャスティング。
お風呂屋さんの張り紙、オダジョーをおたまで殴るシーン…などなど、くすくす笑えて泣けます。
どういった気持ちでカニを食べていたのか?
すっかりお母ちゃんに甘えていた冒頭のシーンとか、
お母ちゃんが泪を流すシーン、最後の一回以外は自分のための涙じゃないんだよなぁ…とか、
一度見終わったあと、もう一度見てみるとより心情に寄り添えてじんわりきます。
煙突の煙の色は赤。
ファンタジーだし、えっ⁈って思うけど…お母ちゃんの人柄に似合ったらしい見送り方。