Dio

バンクシー・ダズ・ニューヨークのDioのレビュー・感想・評価

3.5
Bankcy does NewYork, I met.

バンクシー不在のバンクシー映画。
意思思想の片鱗を作品とし、それを通してのみバンクシーの存在を感じることが出来る。
ドキュメンタリーとして撮られている、というより本当に「投稿された動画」を編集し繋がれ、紡がれているこの映画、人々の興奮と無邪気な好奇心に加え様々な思惑が交差しNewYorkらしく「坩堝」を形成する。
とまぁ、小難しく表現してみたけど、この映画はバンクシーを知らないと楽しめないし、またバンクシーが好きすぎてもムカつくかもしれないという、とても人を選ぶ映画だと思う。

その理由は端的にいって「芸術」にたいする姿勢は千差万別であるから。
それは人によっては「信仰」で、また「侮蔑」、時には「投資」だったりする。
それら全て網羅するように作られたこの映画が万人にうけるわけもない。
それを理解して見ることが肝要なことのように思いました。

ちなみに僕が一番気に入った作品は「ナチスが書き足された風景画」でした。


11th Apr 2016
Dio

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