社長

偽れる装いの社長のレビュー・感想・評価

偽れる装い(1945年製作の映画)
-
結末そのままのファーストショットに限らず、下降するエレベーターが着く階下でミシュリーヌ・プレールに出会うことまでもが、レイモン・ルーローの辿る最後を用意していた。
回転木馬に付けられた鉄輪が生々しい。鉄輪遊びが得意だとこぼすルーローこそ、初めての相手に他ならなかったプレールが断絶を悟るクロースアップののち、鳥が飛び立った直後、彼女も立ち去る呆気なさに打たれる。
ドア使いでそれぞれのキャラクターが統御されつつサスペンスフルに動いていた。
飛び降りシーンのショットの推移が迅速さのあとに甘美な余波を残す。
社長

社長