エリオットさんのレビューで、やはり追悼レビューは本作にしました。
「blank13」にも出演されていた村上淳さんは本作でのプロ並みに女性を縛るのが上手いドS編集者(担当の漣さん演じるSM作家に対しては絶対服従)を演じたことで端正な容姿とは裏腹の一癖あるような役柄が定着していったように思えます。
本題へ…
愛していたにも関わらず20年前に離縁してしまった妻を思い出す作家の回想を綴った物語なんですが、なかなかぶっ飛んだ内容です。
仕事熱心というかリアリティを求めるがゆえに、自宅の書斎で編集者に実際に女性を縛らせて観察したり触ったりしながら作品のイメージを膨らませていきます。
生活のためとはいえ、妻はそんな夫が嫌で仕方がない。
ある日の夕食中、口論となりその日から妻は別室で眠るようになる。
ここからとんでもない展開になっていきます…
からみがないだけで、ほぼロマンポルノの世界なんですが、実に面白い!
実際にいらっしゃるようですね、こういった性癖を持った男性が。
ラストは何とも切ない結末を迎えることになります。
漣さん、ドハマりの役柄です♪
この役を演じて画になる役者が他に思いつきません。
レビューは少ないようですが、お薦めの逸品です。
悲しいですね…
寂しいですね…
個人的には、成田三樹夫さん、金子信雄さん、佐藤慶さん、大滝秀治さんがお亡くなりになられて以来の日本映画界の大損失ではないかと…
監督、役者双方から信頼されていた方のようですね…
監督に関して言えば、例えば本作の廣木監督、そして周防監督、是枝監督のデビュー作に加え、経歴も関係してか、井筒監督、高橋伴明監督の一般映画デビュー作にもキャスティングされています。
合掌…