芹沢由紀子

残穢 住んではいけない部屋の芹沢由紀子のレビュー・感想・評価

4.0
あまりJホラーを観ないわたくしですが、これはなんか「どえらい怖い」と聞き、がんばってみました。
これは怖い。

大島てるとかに、リアルにありそうで、自分のほんのお隣でも起こりうる現象ばっかりで、この作品を見てからしばらく、2週間くらいはいちいちいろんなものにビビってちびりそうになってた。

原作者が、「十二国記」の小野不由美氏で、この人ホラーもたくさん書いてるみたいで、興味を持ったのと、あとは主演の女優さんの自死事件も記憶に新しく、興味本位で観てしまったんだけど、軽く後悔・・・

でも、映画としては本当によくできていて、すごく面白いし楽しめる作品。

じわじわじわじわ、とにかくじわじわ来るだけで、一向に「貞子がテレビ画面からドロ~~~っと出てくる」とかの派手な演出はないんだけど、それでも地味にボコボコ延々と打たれ続けるボディーブローは、見終えた後もず~っと糸を引くように効き続けるくらいのダメージとして残る感じ。

引っ越すのが怖くなるし、新しい土地を買って家を建てるのも怖い(そんな金はないが)というトラウマになりそうなストーリー。もうこうなったら、何をしたってケガレから逃れることはできないでしょ!っていう絶望感。
全体的に通しで怖かったんですけど、私はエンドロールの一番最後の映像が何よりも恐ろしかったです。ぜひ、最後のさいごまでご覧になってみてください。
クリエイターさんが作った作り物だとわかっていても、数々の映像の仕掛けが怖すぎでした。
芹沢由紀子

芹沢由紀子