迷惑なので是非とも成仏してください
【怪談映画こそJの字】
「呪怨」なんかのJホラーイズムに敬意を払いつつ、独自の魅力も湛える優秀な怪談作品。
ある怪奇現象を発端にして、小説家の竹内結子がミステリーさながらに怪異の正体を紐解いてゆく
現在の調査から他の時系列をビジョンする構成は、「呪怨」をはじめとする怪談作品の踏襲を思わせる。謎を紐解いてゆく過程にて、さまざまな因果関係が多重的に暴露されてゆくので、真実へのカタルシスも魅力的。
調べれば調べるほど業の深さが差し迫ってくる構成も素敵で、オチもお決まりな幕引き。
【役者頼り】
元来怪談作品というのは、キャラクターの独白が肝になりますから必然的に演者の魅力が高純度で発揮されます。
橋本愛、竹内結子、佐々木蔵之介、それぞれの魅力的な風柄がやはり煌めいております。下手な映画なんかではそこが乖離することも定石なのですが、この映画では題材と演者の均衡が妙たるバランスで成り立っています。互いを引っ張らない仲睦まじい出来上がりです。
【夜半が怖くなるまとめ】
やたらいろんな媒体で見かける作品ですので、たまらず視聴に至りました。怖さも上等なのですがどちらかといえばほん怖のようなジャンクフード感があり、映画という枠には事欠く印象です。
CGの胡散臭さも少し目につきますが、橋本愛の瞳の深さに免じてということで