むらむら

残穢 住んではいけない部屋のむらむらのレビュー・感想・評価

5.0
女子大生(橋本愛)の住むマンションで発生する超常現象の原因を、取材によって解き明かしていく、ホラーの衣を纏ったミステリー。「残」つながりで、「残酷で異常」に続けて鑑賞。

「残穢(ざんえ)」ってのは、心残り、って意味らしい。

取材を進めるにつれ、過去の因縁が明らかになっていく過程は、探偵小説のようにスリリングで楽しい。

最後までそれで通して欲しかったのに、ラスト5分で、普通の脅かしホラーになってしまい、俺的には「残穢」が残ってしまった……。

以下、とても勝手な不満点をツラツラと述べるので、興味ない人は読まなくて良いです。

まず、橋本愛と竹内結子をこんなにデカデカとフィーチャーしながら、この二人の絶叫シーンがほぼ皆無な点(俺的残穢ポイント1点目)。一部のホラーファン(俺)は、「キャー!」「やめてー!」「助けてー!」と、絶叫しながら逃げ惑う橋本愛と竹内結子を楽しみに、寂しく映画を観ているわけですよ。その期待に応えてくれないんかい! とさらに悲しくなるわけですよ。

中盤、申し訳程度に、橋本愛のプチ絶叫(ゴジラに例えるとミニラ程度)が入ってるけど、こんな寸止めなら、ないほうが良かったですよ(※残穢ポイント2点目)

そして、どうしても不満の残るのが、エンディング。ここまでミステリーで押し通してきたのに、ようやくホラー的なものが出てくるわけですよ。貞子みたいなのが。

そうすると、もう、視聴者(俺)的には、橋本愛と竹内結子の絶叫を期待するじゃないですか。ワクワクですよ。ドキドキですよ。なんかよくわからないけど、右手スタンバイですよ。

なのに、絶叫するのはオッサン二人……。

ふざけんじゃねぇーーーーーーーーーーっ!!

と俺が絶叫してしまった(※残穢ポイント3点目)。

誰がここで、オッサンの絶叫を観たいと言った? だったら、俺、家のトイレで便器に向かって自分で叫ぶよ。映画みないよ。くそー、なんで一時間近く、映画みて、最後にオッサンの絶叫を聞かないかんのや! 俺の絶叫も加えて、オッサン三人の絶叫ハーモニーになってしもたやんけ(※思い出して、残穢ポイント無限大)

ただ、次回作で橋本愛と竹内結子の絶叫シャワーシーンがあれば、この残穢ポイントは全て帳消しにするので、制作陣の皆さん、どうか宜しくおねがいします!
むらむら

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