ロバート・マッコールは元特殊工作員、破壊と暴力が生業でしたが、それを楽しんではいないし、むしろ良心の呵責に苦しんでいるように見える。弱者が犠牲になるくらいなら弱者を食い物にする者の命を奪い罪悪感に苦しんだほうがマシ、というところでしょうか。
この手の作品、やもするとB級感が漂いますし、殺しに手を染める主人公の心情がよくわからないものが多いのですが、優れた人物造形と細密な物語の作り込みが本作を特別なものにしています。
ペドロ・パスカルの挙動不審な芝居も最高ですね。
ところで、日本版公式サイト含めイコライザーシリーズのレビューはマッコールを元CIAとしていますが、正しくはDIA(アメリカ国防情報局)ですよね? NetflixやらIGNやらの英語サイトはすべて「DIA Officer」 とあります。わかりやすくCIAとしているのかもしれないですが、こういう改悪は日本人のリテラシ向上の邪魔をしていると思います。
(2019年7月 PrimeVideoで鑑賞)