田舎町の修道院跡地から大蛇の頭蓋骨を発掘した考古学者が、土地に根付いている蛇神の伝承を探究するうちに、とある豪邸に居住するミステリアスな女の存在に辿り着く。ブラム・ストーカーの原作を映像化している、ホラー・コメディ。
町外れの洞窟で退治されたという大蛇の伝承が残されている土地を舞台に、蛇神に仕えているグラマラスな巫女の言動を、いかにもイギリスらしい喜劇スタイルで見せていく作品。随所に挟み込まれるトリップ映像が、ナンセンスなスケッチのようになっている。
登場する不死の巫女は、人間に噛みつくことにより、自らの眷属を増やしていく。黒髪ベリーショートとたわわな乳房が見目麗しく、蛇使いのトルコ音楽を聞くと無意識的に蛇ダンスを踊ってしまうという、アホの娘の側面をもっているところが可愛らしい。
中盤に入ると、復活の儀式を執り行う巫女が、生贄の処女を捧げようとする展開に移行。愉快なトリップ描写が停滞してしまうため、良くも悪くも時代錯誤的なトラッシュ映像を眺めるシーンが長くなる。全体的に平板な印象だが、巫女役の女優にサムズアップ。
