Wakana

ハッピーアワーのWakanaのレビュー・感想・評価

ハッピーアワー(2015年製作の映画)
4.5
序盤の不思議なワークショップ、居心地悪すぎてなんだこれと思いながら見ていたが、後半になるにつれ、あのワークショップがないとこの映画は全然違うものになってたなと気がつく。
この監督の作品をいくつか見て、彼が人を好きになることと言葉を尽くすことにすごく真剣に向き合っているんだと感じる。
やっぱり言葉を使わなければ人間関係って築けないし、深い結びつきって難しいと信じてるけど、でも、百遍の会話を通して心を通わせたような気になっても、一回の触れあいではじめてわかることもあるし、逆に何回関係を持っても孤独に苛まれることもあって、人を好きになるって・・・って考え始めたら五時間超えてくるのも致し方ない。
あとなんとなく、女性は子どもを産むことができるけど男性は絶対にできない、ということをどうもシリアスに捉えているような気がする。例えばはらわたに聞くとか。そこに本当に何かがあるかもしれない女の人と、食べたものを消化するだけの男の人みたいな。
村上春樹の小説からも似たようなものを感じるから、はやく『ドライブ・マイ・カー』が見たい。
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