見切ったあとに、その尺に納得した。建て前の文化で暮らす私たち日本人から、逃げもごまかしもないまっすぐな本音でのコミュニケーションを引き出すには、これだけの時間がかかるんだ。本作はそれに成功している。
三十代半ばに差し掛かった女性四人の物語。母として、妻として、女として、人として、みんななんらかの壁にぶつかっている。物語は淡々と進むし、主人公たちのセリフまわしには若干のぎこちなさが抜けない。
でもこれって、とても自然な三十代女性の姿なのではないかと思う。
日本文化で育ってきた人にぜひ見てほしい映画。きっと、日常に持って帰ってこれる部分がたくさんあると思う。
今日より少しだけ、なりたかった自分になれるはず。