MikiMickle

喰らう家のMikiMickleのレビュー・感想・評価

喰らう家(2015年製作の映画)
3.7
2ヶ月前に最愛の息子を事故でなくし、心の傷を癒すために雪の吹きすさぶ田舎の一軒家に越してきたポールとアニーのサケッティ夫妻。
次の日から、アニーは亡くなった息子のボビーの気配を感じるようになる。

一方で、地下室は異様に熱く、焦げ臭い匂いがする…
そして、なにやら黒い影が…

突然訪ねてきた隣人のデイブは、ここがいわくつきの家だと語り出す。
1859年にこの家を建てた葬儀屋のダグマーは、死体を売っているという疑惑をかけられ、妻子にも去られ、自殺 したと…
あわただしく帰ろうとするデイブ。その妻はこっそりとポールにメモを渡す。「家は家族を求めている。逃げて」と…

ボビーの存在を信じるアニーは、友人で降霊術師のメイとジェイコブ夫妻を家に招くが、メイは、この家にいるのはボビーではなく、もっと邪悪なものだと…

雪の冷たい空気感……
霊を信じない夫ポール、息子への想い…、町の人たちの怪しい眼差し……
不安感と不気味さがつのっていきます…

そして、降霊に反対するメイとアニーの不在時に、ジェイコブが勝手に降霊術を行ってしまい…
(除霊する前から、色々あるけどw)


オーセンティックな悪霊系お家ホラーかと思っていたら、それだけでなく、全く違った展開がっ‼‼
黒こげ一家がグゴッ ゲゲゲゲェェェェとちょくちょく出始めてからは、お家系ホラーと、田舎ホラー的人怖い要素と、スプラッター要素が爆発‼‼ 素晴らしい展開っ‼‼
秘技頭蓋骨破壊‼ 内臓ワチャワチャしてるのも良かったわぁ~♪
グゴッ ゲゲゲゲェェェェ~‼‼ やったれ、やったれ~♪
黒い階段に沈んでいく描写や、地下室で霧状に吹き出す血飛沫もとてもよかったです‼
そして、この黒こげ一家のビジュアル‼マグマってます‼
グゴッ ゲゲゲゲェェェェ~‼←言いたいw


時代設定は1980年初頭。
服装・車などもだけど、
当時のホラー映画の雰囲気をきちんと醸し出しています。ここがとても好感が持てます。

それほど説明的で無い中で、ジワリと感じる怖さと、飛び抜けた感じがたまりません♪

そして、怖さとともに、哀愁を感じさせるのです。切ない…

原題の「私たちはまだここにいる」は、ふたつの意味があったのですね……

あ、30年ごとにどんな事が起こったのかは、エンドロールの新聞記事で教えてくれます

アニー役が、バーバラ・クランプトンってところがまた良いっ‼
スチュアート・ゴードン監督の『zombio 死霊のしたたり』『キャッスル・フリーク』『フロム・ビヨンド』などに出演したホラー女優さんですっ♪

ジェイコブを演じるラリー・フェッセンデン(フェセンデン)という俳優さんは、監督業もしており、『ABC オブ デス 2』でもその作品が見れます。なかなかの怪演でした♪彼が出演・製作した『セール・オブ・ザ・デッド』と、死体売り繋がりだわ♪と思ったり(笑)

監督はデッド・ケイガン。
観賞後に、高橋ヨシキさんとのトークショーをした時の記事を読んだのだけど、日本のファンに会うために、自腹で来たそうです♪
この映画、ほぼCGを使わずに作り上げたそうで、
例えば、飲み込む階段のシーンは黒く染めた乾燥マッシュポテトを使い、カットを何度も繰り返したり、
ボイラーを段ボールやテープで10ドルで作ったりと…
ほんと、素晴らしいの一言です‼ 映画愛を感じます‼ルチオ・フルチの『墓地裏の家』にオマージュを捧げているそうです♪

また、エキストラは、ロケ地のニューヨークの田舎の宗教色の強い人々だったらしく、余計に閉鎖的田舎の怖さを感じてしまいました…(>_<) それなのに、牧師さんが殺される役をしたがったりとか(笑)

次回作『サタニック・パニック』はCGを一切使わないのだとか‼楽しみ‼

グゴッ ゲゲゲゲェェェェ~
MikiMickle

MikiMickle