千年女優

スパイダーマン:ホームカミングの千年女優のレビュー・感想・評価

4.0
『シビル・ウォー』でのアベンジャーズ入りと贈られた高性能スーツに興奮するも、一向にヒーロー活動要請はなく焦れるスパイダーマンことピーター・パーカー。素顔は気になる女の子リザにアプローチもできないシャイな男子高校生の彼が、ヒーローの顔と素顔の狭間で公私に渡るトラブルに悩みながら成長する様を描いたMCU第16作です。

アベンジャーズでは唯一となるティーンエージヒーローを、子供が大人の世界へ踏み入れる話を描き続けるジョン・ワッツを監督にした作品で、大いなる力を持ちながらも未熟な彼の成長を青春コメディ風に綴るMCU版スパイディは過去のシリーズと比べて演じるトム・ホランドの無邪気さも相まって格段に日本の少年漫画的でキャッチーです。

スパイダーマンではお馴染みの誕生秘話はオミットしつつもポップな展開の中には「浮かれるキッズ」から「ヒーロー」そして「親愛なる隣人」へ成長を促す展開が盛込まれていて、トニーとの師弟関係から両者に共通する『ヒーローとはスーツではなくハート』というテーマに繋げる構成も見事さでファンもMCUもSONYも大喜びの一作です。
千年女優

千年女優