なっすん

スパイダーマン:ホームカミングのなっすんのレビュー・感想・評価

4.3
―なにもできないのならスーツを着る資格はない―


【あらすじ】
アベンジャーズの内乱に召集されたピーターパーカーは、その後はトニースタークからもらったスーツを着て “親愛なる隣人スパイダーマン”として、クイーンズの町を守っていた。ある時、特別な機械を使うATM強盗に遭遇する。8年前、ニューヨークを襲ったチタウリの危険な武器と知らずに、トニーの制止を無視して密売の阻止に向かうピーターだったが…


◆◆◆◆
レビューしなおし。


サムライミ、マークウェブなどの監督を通過し、過去5作品を経て、一番フレッシュなスパイダーマン。
高校生って本来はこれくらい幼いよねっていうリアルな人物像が描かれて、今思うとトビー、アンドリュー版はやはり高校生にしては大人びていたなと。
SONYとの版権等、大人の事情でMCU入りが絶望的だったスパイダーマンなので、シビルウォーの参戦から興奮しっぱなしでした。

シビルウォーの直後から話が始まるため、スパイダーマンだけ見ようとするとなんのこっちゃなのはMCUのお約束。歴史があるだけにスパイダーマン単体のファンは多いと思うので、MCUの中でも初見殺し感が強い。

ベン叔父さんの死や、力を身につける経緯はがっつり割愛され、シビルウォー後から物語はスタート。スパイダーマンファンからすれば何度も見たことあるシーンを見せられるより、今作品のほうがテンポもよく本編への導入がスムーズなのでよかった。

ヒーロー活動を取るか、自分の人生を歩むかという葛藤は、スパイダーマン単体作品には重要なテーマであったけれど、MCUの世界感にには必要なさそう。トニースタークのバックアップのもと、がむしゃらにヒーローとして成長していく過程がよく描けている。
アベンジャーズが大人ヒーローばかりななか、追い付こうとする未熟ヒーローってたち位置は、いままでのスパイダーマンには描くことができなかっただけにすごく新鮮。

初期のトニーはなかなか問題児だったはずが、今回は良き指導者として新たな一面が見れるのもホームカミングの醍醐味。

予告でも登場しているスパイディのスーツがメカメカしく、MCUならではのオリジナリティがとても良い。。とくにマスクの目が動くあたり、表情に動きがでてコミックやアニメをみている感覚。コミカルなスパイディはやっぱり可愛いのである!

原作のキャラクターを知っているからこそ、今回のヴィランであるヴァルチャーのほかにも聞き覚えのある名前がちらほら。スパイダーマン続編への布石が散りばめられているようでワクワクする仕掛けが沢山あった。
逆に、原作と違うオリジナリティもあり、ヴァルチャーに対して「えっ!??」と驚いてしまう設定も。

オープニングの曲はtheme from spiderman のMCUアレンジ、壮大でかっこいい。
加えて可愛らしいエンディングもいい。
本編以外にも楽しめる。
なっすん

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