ちくわ

インターセプション 盗聴戦のちくわのレビュー・感想・評価

3.8
2016/01 DVD

香港郊外の新界。5年前、土地開発計画に反対する男を、交通事故を装い殺害したザウが刑期を終え出所する。幼なじみのカムキョンら仲間たちは、汚れ役を引き受けてくれたザウを温かく迎える。しかし内心では、もはやザウのことは厄介者としか思っていなかった。それを敏感に察したザウは、獄中で知り合ったハッカーのジョーと手を組み、反対にカムキョンたちの動向を監視し始めるが…。(allcinema ONLINE)

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チンガーロッさん出てきてテンションあがったのもつかの間、即退場で泣けた。しかし豪華な俳優陣です。そしていちいちみんな変な髪型である。

盗聴犯3本目。
技術屋は相変わらずダニウで今回はいかにもギークというキャラクターでなんだか新しいw
ルイスクーにしてもラウチンワンにしても、今回はすごく人らしい人というキャラクターで良かった。人は色んな感情を併せ持った生き物で、善悪だけでは生きていないし、状況や立場によって選択肢も変わってくるというのがうまいこと描かれていたと思う。ラウチン扮するカムキョンも言うほど悪い人ではなく、4兄弟の中では一番ロクに近いパーソナリティを持っている様に感じる。
住民にしろカムキョンにしろユウにしろ、自分の権利を獲得する事に必死で、最初から何も持たないザウだけが純愛に生きてたっていう、その対比が泣けます。

この監督コンビは本当に捻った映画を撮るなあと思う。初回は話の複雑さに脳みそ持って行かれるけど3回目位にして色んな構成が見えきて「なんだこれ上手いなあ」と思わされてしまう。
私にとってスルメみたいな作品群になりつつあります。

いわゆる新界という場所、そこに存在する丁権やら新界元居民やら勉強になりました。なるほど…もう少しその辺りの知識を仕入れてから見直したい

2/10/12
ちくわ

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