ししまる

ナショナル・シアター・ライヴ 2015「スカイライト」のししまるのネタバレレビュー・内容・結末

3.8

このレビューはネタバレを含みます

頭はキーラに大賛成してるのに、感情はおじさんのほうに共感してて、自分が自分を論破しようとしてて大混乱だった。
不倫関係にあった男女、時代を反映した政治的要素、といったピンポイントなテーマなのに、普遍的なものを感じさせたのが手腕を感じた。

不倫・浮気絶対許せないパーソンなので、愛した人にたまたま妻がいただけとか絶対に許せないんだけど、会話の節々から匂い立つ昔のキーラ・トム・アリスの関係、あの頃、があたたかくて切ない。いや、だからこそ2人が許せないんだけど。

おじさんがキュートな大きな子ども。
めちゃ傲慢で所有物扱いしてきて説教してくるのに、君をずっと想ってたとか許しが欲しいとか甘えてくる感じ。めんどくさいおじさん。
キーラもたいがいめんどくさいやつだけど、大人だったな。

アリスが死んで、三角関係は息子へと移って、息子は完全なる被害者だけど、孤独なキーラに朝食を運んでくれる。絶対トムにはできない。

演劇ってすごい。
字幕はあんまりよくなく感じた。ちょっとした笑いポイントはやっぱり翻訳が難しい。
ししまる

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