よるこ

カミーユ、恋はふたたびのよるこのネタバレレビュー・内容・結末

カミーユ、恋はふたたび(2012年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

売れない女優の40歳のカミーユは妊娠したことも告げられないまま16歳の時に急死してしまった母を想いながら、お酒が辞められず、夫にも捨てられてしまう。
2008年の新年を迎える瞬間に、取れなかった指輪を外したことがきっかけで16歳の過去へ戻される。亡くなった母も若い父もいて、友達と不真面目な楽しい日々。
だけど、母はもうすぐ死んでしまうし、夫とはいつか浮気されて捨てられると思うと、好きだけれど、避けてしまう。
それでもやはり惹かれて、妊娠しないと娘が生まれないことに焦ったりもする。

変えたいけど、変えたくないもの、変えられないものもあって、受け止める勇気が必要だと言われる。

また実年齢と同じ年頃の物理教師に心惹かれる。彼にだけは本当のことを打ち明け、母の検査の予約を取ってもらうが、異常はなかった。最後に両親の肉声が入ったテープを託す。
結局、母の死は止められなくて、妊娠だけは伝えられたけど、戻ってみると夫への愛が唯一無二のものだけれど、別れを前向きに受け止めようと歩き出す。

母や娘への慈しみ、夫への複雑だけど惹かれるどうしようもない気持ち、愛が溢れるタイムスリップ物語だった。
過去へ戻っても(周囲には若く見えるのだろうけれど)おばさんが女子高生の格好しているのがちょっとおかしくもあり、でもより気持ちが伝わってくるいい演出だった。
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