【♪君の行く道は~果てしなくズルイ~】
…だのに~な~ぜ~血をくいしばり~君は行く~の~か~そんな~に沸いてまで~
…呆れる偉人伝。スティーヴン・フリアーズの演出は相変わらず平坦だが、ダークサイドに墜ちる男と、その暗黒面メンバー拡大物語として小さく面白かった。
脳まで転移し、生存率50%と言われたガンを克服した後で、ツールドフランスに再挑戦するその強靭な意志。
一度死にかけた彼にはモラルなどどうでもよかったのかもしれないこと。ランス・アームストロングが「Bigger, Stronger, Faster」大好きなアメリカ人であり、ドーピングにも意外と抵抗がなかったかもしれないこと。
そんな彼を、監督は英国人視点でフラットに見つめていること。で、ビジネスと欲望は即、癒着を起こすこと。…辺りがポイントかなあ、と思い、もう少しランスの実像を知った後で、再見したらまた味わい深いかな、とは思った。
ドキュメンタリーもあるから見てみたい。原作となったノンフィクションの作者だったかな、彼の周囲の女性など、真実を伝えてくれた人たちが真のヒーローだ、と語っていてその通りだと思いました。
当り前のことですが、どんなに偉くなろうが、欲望はコントロールしないとダメ。ゼッタイ。でありますね。改めて教えられます。
<2016.8.9記>