ゴン吉

ドラゴン・ブレイドのゴン吉のレビュー・感想・評価

ドラゴン・ブレイド(2014年製作の映画)
4.0
紀元前50年のシルクロードを舞台にしたローマ軍と辺境民族軍による戦いと友情を描いた壮大な歴史アクションドラマ。
ジャッキー・チェンが主演、ジョン・キューザック、エイドリアン・ブロディ、リン・ポン、チェ・シウォン、シャオ・ヤン、ジョゼフ・リュウ・ウェイトらが共演。  

2000年前の前漢時代の中国シルクロードでは36の部族が紛争を続けていた。シルクロードの中国側の国境を守る警備隊の隊長フォ・アン(ジャッキー・チェン)は、金貨密輸の濡れ衣を着せられて辺境の要塞・雁門関にとばされてしまい、荒れ果てた砦の修理を命じられる。 一方、ローマ帝国では執政官が長男ティベリウス(エイドリアン・ブロディ)に暗殺され、執政官の末息子プブリウス(ジョゼフ・リュウ・ウェイト)の身を案じた将軍ルシウス(ジョン・キューザック)は、黒鷲軍団を率いてプブリウスを警護しながらシルクロードに逃れてくる。雁門関に到達したルシウス軍はフォ・アンと一触即発の状態となるが、砂嵐により停戦となり、それがきっかけで両軍の友情が芽生える。そこにローマ帝国のティベリウス率いる大軍勢が攻め込んでくる。フォ・アンは、36部族に共闘を訴えるが....

史実を脚色した壮大な歴史ドラマが繰り広げられ、ジャッキー・チェンらしい笑いのエッセンスを交えたスペクタクル・バトルを楽しめる。
冒頭早々のフォ・アン隊長とフン族を指揮するムーン姫(リン・ポン)の戦いでは、隊長が成り行きで姫の顔を覆ったベールを取ってしまい、習わしにより姫を妻にせざるを得なくなるなど微笑ましい。
後半は悲哀に満ちた満身創痍の隊長を演じる熟年のジャッキー・チェンが渋く、クライマックスでは壮大なスケールの大軍勢による戦闘シーンが圧巻です。
ラストではジャッキー・チェンがさまざまな部族やローマ軍による混成部隊を率いて砂漠を進み、感慨深い。
友情と絆を通して民族を超えた平和を望むジャッキー・チェンの熱い思いが伝わってくる大作です。
”敵を友となせ”(存共敵化) 
エンドロールではジャッキー・チェンによる思いが込められた主題歌”大漠英雄(ソング・フォー・ピース)”が流れる中、お決まりの撮影風景の映像も楽しめる。

2024.5 BS12で鑑賞 (衝撃!笑撃!!Show撃!?映画祭・吹替:高橋結花 訳)
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