もとまち

夢の島少女のもとまちのレビュー・感想・評価

夢の島少女(1974年製作の映画)
3.7
少女崇拝文化、あるいは90年代・ゼロ年代的心象風景の完全なる源泉。庵野秀明とか岩井俊二とかの引用兼パクリ元。海、炎、線路、電柱、廃屋をモチーフとして捉えた表現や、手持ちカメラとジャンプカットの多用など、後世の映像作家に真似されまくってる。上下する胸、喉のうごめき、スカートから伸びる生足...十代の儚げな色気をフェティシズムとエロティシズム全開の目線で引き出してみせる凄味。中尾幸世の幽玄とした存在感はこの世のものとは思えず、怖い。話の方はサッパリだが、死の空気が画面のそこら中に充満しているようで不気味。こんなアートフィルムを堂々と放送していた当時のNHK強すぎる。
もとまち

もとまち