まさなつ

光のノスタルジアのまさなつのレビュー・感想・評価

光のノスタルジア(2010年製作の映画)
-
「チリの闘い」で、アジェンデ政権が倒され、ピノチェット独裁政権が支配するまでを、とんでもない熱量で描いたパトリシオ・グスマンが、その後独裁政権下では描けなかったチリの現実をようやく撮れた作品かな?

独裁政権下の悲劇と、アタカマ砂漠の天文台を結び付けて描いたドキュメンタリー。

それにしてもアタカマ砂漠から見上げる星空は、まさに「降るような」という表現がピッタリ。標高高い砂漠だからこそのなせる技とのこと。

世界中から宇宙を夢見て観測家たちが集まってくる側で、悪夢の時代に不法逮捕され埋められた肉親を探す人々との対比にゾッとします^^;

静かな怒りが伝わります。時代の荒波の中で犠牲となった人々の鎮魂歌の様です。
まさなつ

まさなつ